インド奮闘紀(出発~到着編)

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インド行きを決めてからも、結局は何を持って行けばいいのやら……大して準備もせず~ギリギリに買った「地球の歩き方」とネットでの旅の情報収集という旅支度。

けれど本を見れば~その中には紛れもないインドがあって、それを読む度に自分の中ではまだ見ぬインドとそこに立つ自分が夢想できた~

そうして迎えた12月26日、前日ギリギリまで出掛ける準備をしていたことや旅への期待や不安が募り結局は寝ることが出来なかった。(子供かっ!!)

早朝、始発電車に揺られている自分。これからインドに行くんだなんて実感はこれっぽっちもなくて、いつもの様に聴くipodの音楽や電車内の中吊り広告に目を向けている自分が妙に可笑しい。

空港に到着してからも、広いロビーを歩き回り諸々の手続きの忙しさに旅を実感する方が難しく~唯一、税関で取り出したパスポートを見て、あ~自分はこれから遠くに行くんだななんて何となく感じてた気がしました。

今回、成田からはまずマレーシアのクアラルンプールに飛び、飛行機を乗り継いでインドのデリーに入るルート。

クアラルンプール空港までの飛行機内、多くの日本人の中にあって、隣の学生らしい3人組の日本人はこれからの旅への思いを口にしながら愉しそうに騒ぐのがよく見て取れる。自分も同じように浮かれるような気持ちでいた。
けれど、クアラルンプールに降り立つと皆それぞれ一様に目的地に向かって消えていき、気が付けばまた一人。当たり前か……

なんとか乗り継ぎのゲートに着けば、そこにはすでに日本人の姿がほとんどなく…ふとすると聞こえてくる言葉にも日本語がどんどん減り、英語や聞き慣れない言葉が増えていく状況。そんな自分に気がついたとき、自分がやっぱり緊張していたのだとわかった。

それと同時に、なんだかずいぶん遠くまできたんだなぁ~誰も俺を知らないんだなぁ~という状況に嬉しい様な怖い様な気持ちの中で、やっといま自分は旅に出ているんだ。そんな実感と共にインドへの一人旅を楽しんでいた。

しかし

同時に感じ始めたもの…

あぁ…壁がある。

そう…言葉の壁………。

乗り継ぎのクアラルンプール空港内、

どこの搭乗ゲートに行けばいいの…手続きは要るの…

長時間の機内、

あれを食べたい…これを飲みたい…寒いからかけるものはあるのかな…

……………話し掛けたものの、次の言葉が出ない……。

「?あなたはどうしたいの?」

そんな相手の目に見つめられながら…何も言えなくなる自分。

自分の伝えたいことを上手く伝えられないことがストレスになる。
一人旅への一瞬の後悔の後、結局は単語、単語を重ね伝えるも…もどかしい気持ちで一杯に。

多少の自信があった英語もすでに乗り継ぎのクアラルンプールでピンチ!

『ドゥー ユー スピーク ジャパニーズ ?』
↑緊張のあまりすでに間違えていた

「No, in English please」

『…ok……ok!   ah―――――』

……とりあえずはそんなことを忘れて目の前に広がるマレーシアの雨雲に、空の広さになんとか気持ちを落ち着かせていた。そんなマレーシアに佇む自分…。
けど、ほんと英語大丈夫かな。。。

クアラルンプールの待合室では、2人だけ日本人を見かけた。
同じくらいの年のころの女の子だ。友達同士なのか、はたまた旅で知り合ったのか楽しげに話す2人の姿を見ていると、その輪の中に入っていこうかと思っている自分がいて、また1人で来たことに少しの寂しさと後悔を覚えた。周りには家族や恋人との旅を楽しむ人々。
思えば、もう日本を出てから1度も日本語を話していない自分に気づく。
これからいよいよデリーに向かうというのに、ひどく怖くなった。

どんな状況にあっても、食べるということは楽しいものだ。
それが例え、一人の旅、一人の外国、一人でとる機内食であっても。。
どんなに緊張していても~食べるという行為が身体を、そして心も満たしてくれることを今回の旅の中であらためて知った。どんなに口に合わないような食事でも、旅先ではそれもまた楽しい発見として許せてしまえる。だから食事の時間はいつも楽しかった。

お腹を満たせば来るもの、眠気…案の定~寝不足のため就寝~オヤスミ!

そして~

デリー到着!!

痛いくらいの期待と少しの不安、高まる思いに任せて飛び出すとそこは

……インド…?!
乗り換えのマレーシア空港ロビー雨模様の飛行機場機内食
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