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カンボジア・愛センターについて
カンボジア・愛センターは、2005年9月に首都プノンペンに設立された教育機関。
愛センターは渡辺藍さんという日本人の方が、カンボジア人の力でカンボジアの教育を良くしたいという思いからはじまったフリースクールです。
設立当初は、公立の学校に通えない子供たちに向けた教育機会を提供することを目的にしていたそうですが、現在は、公立の学校に通いながら、愛センターでも多くのこどもたちが学ぶ教育の場。
下は小学生から上は大学生までのたくさんの生徒たちが通い、また愛センターで学んだ生徒たちが大きくなって先生やスタッフとして小さな子どもたちに勉強を教えるなど、世代をこえた交流の場。
日本人を初めとした外国人ボランティアも多く訪れていて、ボランティアに参加するとカンボジアの子供たちと触れあいながら教育やカンボジア文化についても考えることができます。
僕は、2012年12月から2013年1月頃の3週間、愛センターでボランティアに参加させてもらいました。
ここからは愛センターで過ごしたあるボランティアの1日をご紹介します。
フリースクール・愛センターのタイムスケジュールと授業内容
愛センターの授業は3部構成
- 7:50:ラジオ体操
- 8:00~10:00:
クメール語、算数、英語、日本語、音楽、美術 - 14:00~16:00:午前と同じ
- 16:00:ラジオ体操
- 17:30~18:30、18:30~19:30
英語、日本語
※クラスは、午前と午後は小中学生の基礎授業、夕方以降は中学生(一部小学生も参加)の英語、日本語クラス
※タイムスケジュールは変わっている可能性があるので、事前に確認してください。
愛センターでのボランティア1日の流れ
6時00分
カンボジアの朝は早いですね。
6時には街が動き出していて、外から賑やかな音が聞こえ始めてました。
当然、この時点で僕はまだベッドの中。。。
7時45分
愛センターに向けて出発
初日は、同じ宿に泊まるアキヒロさんが部屋に迎えに来てくれました。
アキヒロさんは2ヶ月近くもカンボジアでボランティアをしているので、
愛センター以外のカンボジアでの生活や宿の近くのレストランなど、
色々とアドバイスをもらいボランティア生活ができました。
宿(愛センターから提供してもらった)から愛センターまでは徒歩で15分ほど。
歩いて行くか~バイクタクシーで行くのが一般的?!(1500リエル≒30円~)
たら~っと歩いてると、遠くでバイクタクシーの方から手を上げて合図してくれる。
けれど、最初は、何のことかわからなかった。
これがカンボジア流みたい。
朝からバイクでめちゃくちゃ混みまくってる道路。
歩道にも関係なくバイクが乗り出してきます。
全然歩いて行けないから、反対車線に行くと~たまに逆送してくるバイクもいたりする。
気が抜けません笑。
8時00分
学校に到着~~。
朝はラジオ体操から始まります。
(クメール語で)
整列~
前にならえ~
(日本語で)
いち、に、さん、し~
ご、ろく、しち、はち~~
号令の後、みんなでラジオ体操をするのが日課♪
ラジオ体操の内容は日本と同じだけど、たまに段々と数えるのが早くなっていっちゃう♪♪
日本語で数えてるからかな?!って思ったけど~なんでだったんだろ笑
生徒たちは元気一杯!
僕は、朝のラジオ体操でようやく目が覚める感じ。
ちなみにクメール語の1、2、3‥は
モォイ、ピー、バイ、ブォーン、プラム、→1,2,3,4,5
プラムモォイ、プラムピー、プラムバイ、プラムブォーン、ドップ→6,7,8,9、10
※クメール語の発音を日本語で表現するのは不可能だから、
これは僕が聞いた感じと自分で発音してた時のイメージです。
ラジオ体操が終わったらいよいよ授業開始~。
科目は「クメール語」「算数」「英語」「日本語」
※たまにボランティアの人の特別授業で音楽や美術なんかもある。
午前・午後に1時間ずつ2コマの授業があります。
授業の様子を見ていると、びっくりするくらいみんな手を挙げて発言します。
手の上げ方は、人差し指を上に向けて手を上げるのがカンボジア流。
ボランティアはこの時間にお手伝いです。
日本語の授業では先生の代わりに単語や教科書を読んだり、文章構文のチェックしたりとお手伝いしました。
その他では英語の宿題の○付けなどもやります。
9時00分
2コマの間に小休止があって、この時間に生徒達は遊んでいるか、
ここで朝ごはんを食べる子も多かったな(自分もこの時間)。
愛センターの前に屋台が出ているので~そこでよくカンボジアの朝ごはんを食べてた。
メニューは「豚肉ごはん」「海鮮おかゆ」「サンドイッチ」etc。
10時00分
2コマの授業が終わると一度、みんなはお昼ごはんを食べに帰ります。
えっ、4時間の中休み?!
って思ったけど~日中は暑すぎて授業にならない。。。
まぁ~元気な子はすぐに帰らないで、サッカーとか卓球とかやってたねぇ笑
サッカーを一緒にやったけど~炎天下でマジ死ぬかと思った。。。
12時00分
11時くらいまで子供達と遊んだら、さすがにバテバテ、、、
自分も昼食に向います。
遊び疲れて、お昼くらいになって帰る子も多い。
ボランティアの人は、この時間を利用して観光に行ったりするたいだけど、
先に言うと、自分はプノンペンの観光地はトゥールスレンしか行きませんでした。。。
街の中心地にあるセントラルマーケットやお土産を買うような場所もたくさんある。
けど、何か用事でもないと行かなかったぁ。
あとはずっと愛センターと宿を往復するか、近場の市場をウロウロするだけでした。
14時00分
午後の授業開始~。
けど、午前中に来た生徒たちとは別の生徒たちです。
カンボジアの学校は午前・午後の2部制
午前に愛センターに来た子は、午後にカンボジアの学校に行きます。
だから、一日2時間しか学校がないんだなって~って思ってたら、
やっぱり愛センターみたいなスクールや塾に行って勉強してるみたい。
先生に指されて、起立して発言するのは同じ。
午後も授業を手伝うんだけど、授業以外では日常で生徒達と日本語の会話をすることとか、
カンボジアの学校は、理科、社会、音楽などの科目がないので、
こちらから授業をやらせてもらったりするボランティアの方もいます。
ボランティアの出来ることは多岐にわたるし、その可能性が幅広くありました。
午後は授業の後にラジオ体操があります。
あとは、おうちのお手伝いしてる子もたくさんいるみたいで、
センター近くの市場を歩いてたら、お手伝いをしてる生徒の姿をたまに見かけました。
うん~カンボジアの子達もなにかと忙しいみたい。
16時00分
午後の授業もおしまい。
また、みんなは夕飯を食べに帰ります。
カンボジアは「家族が一番大切」だから、ご飯はみんなで食べるのが基本らしい。
校長のタイホートウ先生に、この話を聞いた時、なんかいいなぁ~って思ってますますカンボジアを好きになった♪
なにかとのんびりする時間。
早めに来た子は卓球してたりする、みんな上手い!
特に、タイホートウ先生が強かった~生徒たちに容赦ないスマッシュ!!笑
ここの休みは1時間半なんで、自分はそのまま愛センターにいて本読んでたり、
残ってる子や早めに来た子たちと遊んだり、近くの市場へご飯を食べに行ってました。
17時30分
夜の授業開始~。
夜の授業は、日中の授業に来る生徒達よりも大きな子たちが集まる。
午前・午後の授業は、小学生~中学生くらいの子たち。
夜の授業は、高校生から大学生くらいの子たち。
少し授業の内容も難しい内容をやるんだけど、
中には~小学生・中学生くらいの子も混ざって授業を受けたりして、
そういう子は、ほんと朝から夜まで一日中勉強してる感じだった。
大きい子に交じって、小さい子も一緒になって勉強する。
すっかり暗くなっているけど、授業は続きます。
19時30分
夜の授業も終了~~。
終わる頃にはすっかり暗くなってるから、早々にみんな帰ります。
「さようなら」
みんなが挨拶してくれるのが嬉しかった。
20時00分
夜ご飯の時間~~。
愛センターから歩いて帰るとだいたいこの時間なんだけど、
実は、宿は21時半には閉まってしまうからそれまでにご飯を食べて、諸々の用事を済ませて宿に戻らないといけない。
宿の前にあった「ソバンナ」デパート?!。
何かと便利でよく行ってました~。
1階から4階まで、なぜか各階にハンバーガー屋が入っている笑
プノンペン中心地にある安宿街は、バーとかレストランとかあって
夜中までやってるみたいだけど、まぁ~なんか行く気もしなかったんで~
22時には部屋に戻ってました。
24時00分
部屋にはwi-fiがなかったから、パソコンが出来なくて~
テレビでNHK見てるか、本読んでるか、、、?!
いや、本はあんまり読んでないな~何してたんだろ。。。
けど、日中の暑い中でのサッカーとか卓球での疲れで
気が付いたらいつのまにか寝てることもしばしば。
この旅始まって以来、なんとも信じられないくらい規則正しい生活してた。
ある日の夜の僕の様子。
まぁ~自分撮りです、タイマーで3,4回頑張りました笑
こんな感じの日々で、最初は1週間の予定が~結局は毎日がほんとに楽しくて
3週間に伸ばして愛センターにいました♪
ボランティア参加にあたっての注意事項
ボランティア参加にあたって、愛センターの先生やスタッフから言われたことは2つでした。
①しっかりと挨拶してほしい。
生徒たちとの挨拶や授業の開始・終わりの挨拶。
先生やスタッフ、他のボランティアとの自己紹介など。
「おはようございます」「さようなら」「ありがとう」など、生徒たちはビックリするほど元気に挨拶してくれます。
負けじと笑顔で挨拶していました笑
②子供たちが勉強に集中できる環境を作ってほしい。
勉強するクラスの整理整頓だけでなく、休み時間に休憩するスペースの掃除など。
授業の手伝いができると良いのですが、英語が苦手だった自分ではできないことも。
ボランティアの中には、授業中に本棚の整理や校庭の石を取り除くなど自分でできる事を見つけて動いている人がたくさんいました。
自分はパントマイムを教えたり、タイホートー先生に相談して時間をもらって特別授業をやらせてもらうことができました。
勉強のサポートはもちろんですが、自分のできる範囲でできるだけ子供たちと一緒にコミュニケーションしてほしいというのが愛センターでボランティアする時の注意事項として伝えてもらったことです。
カンボジア・愛センターでのボランティア体験後記
愛センターで3週間のボランティアを終えた時、最終的には生徒たち教えることよりも学ばせてもらうことの方が圧倒的に多かったというのが正直な感想でした。
挨拶や授業での勉強に向き合う姿勢など、カンボジアには一生懸命に学ぶ生徒たちがたくさんいます。
カンボジア、教育、文化などどれか一つでも興味があるのであれば、ぜひ参加してみてください。
この記事が少しでも愛センターのサポートやボランティア活動したい人の背中を押すことに繋がればとても嬉しいです。
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